今日はバドミントンシャトルの「検定球」についてお話します。
「そもそも検定球って何?」という超基本的なことから、
- 検定球の品質・価格について
- 検定球と練習球の違いについて
- 検定球”相当”のシャトルについて
といった、他では、なかなか語られないことをお話しますので、検定シャトルについての知識が深まると思います。
また、おすすめできる検定シャトルも数種類、紹介しています。ぜひご確認ください。
押さえておきたい検定球の超基本
まずは、バドミントンをはじめて間もない方に向けて検定球の基本からお話します。
「大体わかるよ」という人は、次の項目まで飛ばしてもらって大丈夫です。
バドミントンの検定球というのは、試合球のことです。
公式試合では、(公財)日本バドミントン協会の検定審査に合格したシャトル(=検定球)しか使えないと決められています。
また、基本的に質の高いシャトルなので飛びが正確です。そのため上級者の多いクラブでは日頃の練習用としても使われています。
一般的に「検定球」と呼ばれることが多いですが、正確には「第1種検定合格球」と「第2種検定合格球」のことで、それぞれ下記の定義がされています。
日本バドミントン協会が主催する大会およびその予選大会で使用できるシャトル
日本バドミントン協会の加盟団体(各都道府県・市町村協会や連盟)が単独で開催する大会で使用できるシャトル
堅苦しい説明ですが、シンプルにすると・・・
第1種は全国レベルの大きな大会でも使えるシャトルで、第2種は○○市大会など地方大会でしか使えないシャトルという意味です。
ちなみに、地方開催でも第1種が主流で、第2種を使う大会は少ないです。シャトルの流通量にも大きく差があり、第2種はマイナーな印象が拭えません。
なお、検定球かどうかの見分け方は簡単です。
検定球には必ずシャトルの筒に金色(第1種)または銀色(第2種)のシールが張ってあります。
それ以外は「中身は検定球」とか書かれていても検定球ではありませんので、間違えないようにしてください。
基本項目は以上です。次項からより検定球について掘り下げます。
同じ検定球でも2倍近い価格の開きがある理由
ひとくちに検定球といっても、2,000円代のシャトルから6,000円代のシャトルまでさまざま。
完全に値段と品質が一致するわけではないですが、この開きは品質の差ととらえて差支えはありません。
同じ第1種検定合格球でも、ハッキリ言って中身は全然違います。
年に1回、全メーカー立ち合いのもと「検定審査会」が行われるのですが、そこでも明確な差が見て取れます。
ブレずにまっすぐ飛び、全球ピタリと同じ位置に着地するシャトルもあれば、ぽろぽろと80cm程度の飛距離の誤差が出るシャトルまで、ピンからキリまでです。
基本的に検定球は上質なシャトルですが、一律に最高品質を保障するものではありません。あくまで、試合で使うに足る一定の品質があることを証明されているにとどまるのでご注意ください。
検定球は練習球よりは品質が高い??
(いくらピンキリとはいえ)検定球は日本バドミントン協会が認めてるんだから練習球よりは高品質なはず。
と考える人が多いですが・・・
実は、検定球と練習球に「違い」はありません。
違いはないというと語弊もありますが、検定球は検定球、練習球は練習球と別規格で作り分けているわけではないという意味です。同じ水鳥シャトルです。
ラインアップの中で上位クラスの2~3銘柄が検定球となり、それ以下のシャトルが練習球となるのが通例です。
つまり、「練習球<検定球」という式が成り立つのは同じメーカー内だけです。メーカーをまたぐと「練習球>検定球」となることは珍しくありません。
たとえば、RSLのファーストステップや最大手メーカーの1本3,600円超の練習球は、多くの中小規模メーカーの検定球より品質は上です。
「検定球だから」というシャトルの選び方は、良いとは言えません。
検定審査を受けずにコストダウン!?
- 日本バドミントン協会1種検定球相当の品質
- 中身はメーカーの第1種検定球
のような、検定審査を通してないからその分安い。というシャトルがありますが、本当でしょうか?
たしかに、検定審査にはお金がかかります。
第1種検定の場合、検定審査料・申請料・審査合格証票料(検定シール代)、合わせて最低でも約69万円/年が必要です。
この費用をカットしてどのくらい安くなるか・・・ですが、
1万本シャトルを作ったとすると、1本あたりの検定コストは69円。シャトル1個に換算すると5.75円。
「あえて検定を受けないこと」のコストダウン効果はこの程度です。声を大にして言うほどでしょうか。
また、メーカーが支払う検定費用は、日本バドミントン協会の財源として、バドミントンの普及発展のため、さまざまな用途で使われています。
個々のプレーヤーも協会に登録費用を支払っているのに、利益を得る立場の事業者が支払わないというのはどうかと思います。
少なくとも、日本バドミントン協会の「検定」という枠組みにただ乗りし、自分の商売に利用するのはモラルに欠けています。
「検定球相当」のシャトルはあらゆる面でおすすめできませんのでご注意ください。
トップクラスの検定球2選とおすすめシャトル
第1種検定合格球は30銘柄近くありますが、その中でトップクラスと言えるのは、最大手メーカーの第1種検定合格球(6,000円台の方)と、RSLの「NO.1ターニー」です。
日本バドミントン協会と、BWF(世界バドミントン連盟)の、両認定を受け、国際大会でも使える日本のシャトルは、この2銘柄だけですから。
トップシェアメーカーの検定球は、私達の製品ではありませんし、誰もがその品質を認めるところだと思いますので、何も言うことはありません。
「NO.1ターニー」は私達RSLのシャトルなので、少し詳しく説明させていただきます。
NO.1ターニーが誕生したのは90年以上も前。それ以降、現代まで何世代にも渡って使われている「世界の主流」といえるシャトルです。
バドミントン大国であるマレーシア・タイ・香港・台湾をはじめとしたアジアの国々だけでなく、ヨーロッパ全土で広く普及しています。
耐久性能・飛行性能・飛距離集中度・ガチョウ羽根の品質といったシャトル専門メーカーの技術が詰まった総合力NO.1のシャトルです。
ぜひ、一度使ってみてください。
シャトル専門メーカーおすすめの検定球は?
もちろん、上記2銘柄のトップクラスの検定球ははずせません。
それと最大手メーカーのもう1つの第1種検定合格球(5,000円台の方)も、良いと思います。
自信を持っておすすめできるのは、この3銘柄。他社さんのものなので伏字ばかりになってすみませんが、大体わかりますよね。
この3銘柄なら、試合ではもちろんのこと、ハイレベルなクラブでの練習にも役立つはずです。